ペインクリニック外来
ペインクリニック外来

痛みと「痛みの悪循環」

人が痛みを感じるのは神経があるからであり、神経の障害から痛みが起こります。神経にはいくつかの種類があり、意識することなく自動的に身体を調節する自律神経、体を指示通り動かす運動神経、痛みを感じ 伝える知覚神経等あり、どの神経に障害が起こっても人の体は不具合を感じます。痛みはまず知覚神経が認識します。この神経は痛みを感じることで人の体を守る役目もします。しかし、痛みがあるとそれが原因と なり交感神経という自律神経を緊張させ、その局所の血流が悪くなったり、筋肉が緊張したりします。そこでは局所の酸素不足と血液により排出されるはずの老廃物や代謝物の蓄積が起こります。それらがまた交感神経を緊張させ、 新しい痛みが生まれます。これを「痛みの悪循環」といいます。痛みの治療ではこの「痛みの悪循環」を念頭において行うことが大切です。

痛みの悪循環

神経ブロック療法

ペインクリニックでは、この「悪循環」を神経ブロックで遮断することによって治療します。具体的には痛みを起こしている神経に直接またはその近くに特殊な針を使い局所麻酔薬を注射することで痛みの伝達を遮断(ブロック)しま す。使用する局所麻酔薬は医療現場では瀕回に使われており、副作用の心配も少ないものです。局所麻酔薬の効果自体は数時間で効果がなくなりますが、ブロック自体の効果は数日から数週間持続することがあります。これは「痛み の悪循環」の遮断の効果です。効果の出方や持続時間は使用する麻酔薬の濃度、年齢、回数等でも変ります。一般的に痛みが出てからの経過が長い程、治療にも時間が必要になる場合が多くなります。

ペインクリニックの対象となる疾患

・いわゆる神経痛 ・・・ 三叉神経痛、肋間神経痛、膝関節痛、症候性神経痛、帯状疱疹後神経痛
・神経の圧迫による痛み ・・・ 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症
・血液循環不全による痛み ・・・ バージャー病、閉塞 的動脈硬化症
・頭痛 ・・・ 片頭痛、筋緊張性頭痛、群発頭痛
・その他 ・・・ 癌性疼痛、顔面神経麻痺、顔面けいれん、突発性難聴、肩こり、五十肩
これら以外にも対象になる疾患は多岐にわたりますが、痛みにお悩みの方は是 非、ペインクリニック外来にご相談下さい。